架空チョコレート

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『タオルケットをもう一度0 ~空からクル乙女爆弾~』 感想

 2年ぶりにリリースされたタオルケットシリーズ最新作であり、ノベル化後初めての作品です。

 最初にざっくりと感想を言ってしまうと、所々いつものかなおさんらしさを感じ笑ったり感心したりしたものの、ゲームとしてはお世辞にも出来がいいとは思えませんでした。自分のようなタオルケットシリーズならなんでも喜んでしまう人間はともかく、ノベル化などで新しく入った人が初めて楽しむ一作としては厳しいと感じます。



・ゲーム部分の感想

 本作では、前作『夜の海でお月様を釣る』でほぼなくなったRPG要素がいくらか復活しています。雑魚戦・ボス戦ともにそれなりに発生するようになり、武器や道具を揃える要素、複数の仲間からパーティを編成するシステムが再び実装されました。

 反面、それらすべてが中途半端です。
 戦闘があると言っても初めて発生するまで実に1時間近く掛かり、全体のプレイ時間が4時間ほどであることを考えるとRPGとして非常にバランスが悪いです。またパーティを編成できるといっても、特技などのキャラクターを特徴づける要素が一切なくステータスに微妙な違いがあるのみ。敵側も特技を使わないため、戦闘はひたすら殴りあうだけになります。

 装備品の数も非常に少なく、あまりキャラクターごとの個性を感じられるものでもありません。攻撃力などの数値も書かれてたり書かれてなかったり表記がまちまちです。

 道具にしてもやけに種類が豊富ですが、やはりどういう効果があるのか書かれてあるものとないものに分かれており、水増し感が拭えません。まるでゲームを初めて作る人が必要かどうか考えもせず思いつくままに放り込んだかのようです。
 かなおさんが初めて世に出したゲームである『ライトマジック2』でも消費アイテムに関しては不必要に多かったので、悪い意味で原点回帰してしまってます。



 以上の点から、ゲームデザインに非常に迷いを感じる一作でした。
 キャラクターや物語は考えてあるものの、それをどうやってゲームの形に落としこむか決めきれないないまま作り上げたのではないでしょうか。


 夜海のときにも、RPG要素は完全撤廃かと思いきや中途半端に発生するところがあり、ストーリーを追うだけのゲームにしたいのかRPGにしたいのか迷っているように感じましたが、それでも主人公の性別やヒロインの選択による豊富な分岐により『物語に重点を置いてるんだな』とは理解出来ました。
 しかし本作に関しては、なんというかどうも『RPGにしたかったけど作りこむ気力がなかった』のではないかと思えてなりません。もしくは『物語さえ形にできればそれでよかったんだけどRPGの方が受けそうだから無理やりそうした』でしょうか。


 実際のところかなしみホッチキスさんが『ゲーム』を作りたいのか、それとも自分が考えた『物語』や『キャラ』『設定』などを形にして世に出したいだけなのか私にはよくわかりません。ブログや小説の早期購入特典のインタビューなどによると本当にゲーム(特にRPG)が好きなのだと感じますが、夜海以降はRPGを作りたいんだという気概は残念ながら感じられませんでした。

 ですがタオルケットの魅力は『テキストとグラフィックと演出』にあると確信している私としては戦闘や育成といったRPG要素は必ずしも求めていないため、もしこだわりがないのなら早々にゲーム要素とは決別してノベルゲームのような物語主体の方向性にシフトしてほしいなと思います。それでも充分魅力的なので、だからこそ、RPG要素を切り捨てるのか盛り込むのか、もう少しはっきりしてほしいなというのが本音です。






・物語、キャラクターの感想

 物語とキャラクターに関しては、テキストの端々に『っぽさ』を感じて、ああ自分は今タオルケットシリーズ久々の新作に触れてるんだなあと思わずニヤニヤしてしまいましたが、ボリュームが少なめなのがちょっと寂しかったです。プレイ時間が短いのが不満ということではなく、やはり色々と説明不足であっさりし過ぎなのがもったいないなと。
 好きだからこそ、もう少ししっかりこの世界に浸りたかった。

 内容はおもちちゃんとヘミオラの恋物語を主軸に『1』で謎の多かったけるばぁすの秘密に迫ったものでしたが、気を惹かれるもののあまり物語に絡んでこない要素やキャラが多いのはもったいなかったです。


 久々登場の魚帽子たちはなぜ毛糸を集めてたんでしょう。けるばぁすを乙女爆弾のような連中に悪用されないようにするため集めて周ってるとか? 本作での魚帽子は宇宙の均衡を保つべく働く存在なんですかね。その中でもエレジーは過激派ゆえ、乱暴な方法で収集しようとしたのでしょうか。
 ヘミオラが初めておもちちゃんに会った時に「君は君のままだね」と言ったのも気になる。

 地球の1日がループしていた理由も気になります。乙女爆弾による強引な破壊と再生により何らかの狂いが生じていたのでしょうか。もーちゃすとあごちゅだけがそれに気づけていた設定も特に活かされず残念。
 ぷっちも見せ場が全然なかったなあ。あごちゅと『かしこい』『おバカ』のポジションが入れ替わってて新鮮だったので、2人の掛け合いがもっと見たかったです。


 見せ場がないといえば新キャラのにゃっぺんちゅとくぅくぅも、もうちょっと活躍できなかったものか。二人とも可愛いのでなおさら。
 特ににゃっぺんちゅは立ち位置的にはまんま『5(がぅがぅ)』のろっぺんちゅで、見た目もよく似ているので新しく登場した意義が見いだせませんでした。というか、今の今まで新キャラだったことを忘れてろっぺんちゅと混同してました(感想書いてる途中で気づいた)。
 余談ですが、ツイッターで感想を漁ったら見事にろっぺと思い込んでる人が。やっぱりシリーズファンだと混同するよなー。

 猫足乙女の娘だそうで、ぜひいつか親子で共演してほしいものです。どうせならろっぺんちゅも一緒に……あ、でもおばあちゃんになったろっぺは見たかないな……(笑)。


 個人的に愛してやまないコンチェルが久々にヒロイン的立ち位置だったのは嬉しかった! 「勘違いダメ~」「あおあお」が聞けただけでも嬉しい。全く物語に絡んでこなかったけれど、それだけに悲惨な目にも遭わずもーちゃすとほのぼのイチャイチャ出来ててなんだか安心しました。
 再生された地球で末永くもーちゃすと仲良くやっていくことでしょう。彼女が一番ストレートに幸せになれた一作かも。



 感じたことをつらつらと書き連ねてみましたが、総括としては『魅力的な個々の要素があまり活かしきれておらずもったいないな』という感じです。
 このシリーズにおいて多くを語らないのはいつものことですが、今回はそれにもまして投げっぱなしな部分が多い印象でした。発表直前に作者自ら黒歴史とおっしゃってた所以はこの辺にもあるのかも。

 ちなみに本作は5の補完だそうな。どんな内容だったかもうほとんど忘れてしまいましたが、そっちをやりこめばもっと楽しめるかもしれません。



 以上『タオルケットをもう一度0 ~空からクル乙女爆弾~』の感想でした。なんだかんだ言って久々の新作、とても楽しかったです。これでもう何作目になるんでしょうか。ぱっとは思い出せないくらいたくさんの作品を送り出してくださってるかなしみホッチキスさんですが、まだまだ止まらず現在は『FURY』の完全版を製作中だそうです。
 となると久々に純情なろっぺとぽんぺが見られるわけですか。もう二人とも『5(がぅがぅ)』以降の壊れたイメージしかないぞ(笑)。

 ともあれ、精力的に活動を続けてくださる作者様に改めて感謝を。
 素敵な作品をありがとうございました。







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