架空チョコレート

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SFCのちょっとマイナーな名作RPG『ラストバイブルⅢ』を久々にクリア

 個人的に心に残る名作ゲームの1つ、スーパーファミコンソフトの『ラストバイブルⅢ』を先日久々にプレイ、クリアしました。
 不満点や消化不良な部分も多いのですが、やっぱり大好きですこのゲーム。
 数年に1回やりたくなるんですけど、バランスに問題があって大抵途中で止まってしまいます。そのため大好きだと言いつつクリアしたのはまだ2回目だったり。


 本作はかの有名な『女神転生』シリーズの派生作品である『ラストバイブル』シリーズの3作目に当たります。前2作はゲームボーイで発売され一応シリーズ全部世界観はつながっているようですが、シナリオ的にはそれほど関わりがないので前作を遊んでなくても問題ないです。私は『Ⅰ』はクリアしてませんし『Ⅱ』はクリアしたものの完璧に内容を忘れてますが、それでも十分楽しめました。
 以下『ストーリー』『キャラクター』『システム』『音楽とグラフィック』の4項目で感想を述べていきます。




●ストーリー

 物語の始まりは山奥の牧歌的な村。
 主人公の少年シエルはそこで気の合う仲間や愛する恋人と共に学校へ通ったり放課後に遊びに行ったりして楽しく日々を過ごしていたのですが、何故か彼の父親を暗殺するためポリス(国あるいは都市みたいな単位。○○ポリスという名前で複数存在する)から刺客が送り込まれることに。しかも村人全員が抹殺対象とされてしまったため住み慣れた村を捨て全員船に乗って逃げ出すところから物語は転がり始めます。
 その裏には15年前エネルギーを巡る戦争を終結させた永久機関『フェレスト』の恐るべき真実と、それを知ってしまったがために運命を狂わされた一人の悲しい男の姿が……。



 このゲーム、序盤の雰囲気が大好きです。
 シエルは学校に通ってガイア(この作品世界の全ての生物に備わってる力。他のファンタジーで言うところの魔力みたいなもの)の勉強をしている身です。そのためゲーム序盤は村→学校→放課後に村の近くのダンジョンというパターンで物語が進行していきます。

 これがですね、ファンタジーに憧れていてなおかつ現実の学校生活が楽しくなかった自分にとってたまらなく魅力的に映るんですよ。優しい住民たちに囲まれて、楽しく学校に通って、放課後はダンジョンへと冒険に出かけて程よいスリルを堪能できる。おまけに可愛い彼女までいるんです(笑)。これ以上ないほど羨ましい。

 でもブルトンタワー(学校に併設された修行のためのダンジョン)は正直苦痛でした。ここでは3・6・9階ごとに魔法や技を習得できるのですが、なんせ鬼のようなエンカウント率を誇るゲームなので同じ場所を何回にもわたって登らされるのが非常に面倒臭かったです。技ごとにダンジョンを分けるか、各階にワープできるポイントを設けてくれてれば大分やりやすかったのですが。



 またなんといっても印象に残るのが中盤に訪れるヒートの村のイベント。
 ここでは子供が3人も立て続けに殺されるという無残な事件が発生しているのですが、村人たちは昔から仲の悪かった近くのドルク村の仕業に違いないと決めつけます。当のドルク村側は「バケモノの仕業だ」と主張するのですが当然ヒート村側は信じず、両村の確執はますます深まるばかり。
 見かねたシエルが師であるキャルル先生と共に事件解決のために乗り出すのですが、そこには不死身の男、バニパルがポリスの命令の元暗躍していた……という内容。

 姿の見えない怪物に子供を殺されて怯える人々、かねてより仲の悪かった村同士の深まる確執、洞窟に隠された不気味な怪物生産施設など、それまでのほのぼのムードから一転して暗くおどろおどろしい雰囲気で進むこのイベントの最後には、本作屈指の悲しいシーン、キャルル先生との別れが。

 先生の最後のレッスン、

「レッスン1、何者にも負けない強さと優しさを持ち続けなさい! シエル、あなたならできるはずよ!」
「レッスン2、なんでもできるんだと信じなさい! この世のどんなものでも作ることができるし、どんなものでも壊すことができる!」
「そして……レッスン3。あなたの信じる道を進みなさい! これで卒業よ。もう……教えることはないわ。」


これは時々思い出して元気をもらってます。あらゆる先生キャラの中でキャルル先生が1・2を争うほど大好きだ。


 ただ残念なのは、件の怪物の『姿が見えない』という設定がいつの間にやら何処かへ行ってしまい、普通に戦って倒してしまうところですね。何かトンチを効かせた作戦で姿を顕にして撃退するようなイベントを期待したのですが。



 物語終盤の展開も全体的に駆け足気味になっている印象を受けます。説明不足な部分が多々あるのですよね。
 例えばシエルが魔界から生きて帰るのにルディが秘めた『フォース』という力が必要になるのですが、なんの前触れもなく突然これを発揮します。一体いつフォースの存在に気がついたんだろうと首をかしげました。一応物語最序盤でフォースの力を発揮してドゥー(ゴーレムみたいな、主の命令に従って動く人造人間)を動かすというイベントもありますが、それは無意識のうちに発揮しているだけだし、その後その力の使い方を学ぶようなイベントもありませんし。


 他にも魔界の門やハリーの村に行っても何もイベントが起こらなかったりして、容量か時間が不足してたのではないかと思われる部分が散見されます。もしそうなら、いつか完全版を作って欲しいものですが……無理だろうなぁ。
 エンカウント率を調節して、イベントを付け足してくれるだけでいいんだけど。






●キャラクター

 ヒロインのモチョワは大変かわいらしいのですが、いかんせん出番が少なすぎるのが残念。加入時期がそれほど長くも多くもない上、物語上『彼女がいないとダメ』ってことが一切ありません。

 例えば物語終盤、死んだ主人公たちを生き返らせるシーンがあるのですが、ここで主人公たちの復活を信じ力を発揮するのはモチョワじゃなくて弟のルディ(笑)。そこはヒロインの役割だろうと。しかも最終決戦ではルディが強制的に加入するのに反して、彼女は任意です。はっきり言って弟がヒロインのポジションを食ってしまってます。

 気が強くて男勝り、だけど本当は怖がりなところもある可愛らしいキャラなんだけどなぁ……もったいない。このしゃがみこんでるドットが可愛いです。

Last Bible 3


 印象に残ったキャラはやっぱりハリーでしょうか。
 彼は距離に関係なく心を飛ばし動物や魔獣に憑依することが出来るというこの世界でも他に類を見ない特殊な能力の持ち主なんですが、その正体は人間でも魔獣でもなくなんと木。ある少年に大切にされ心を持った木が、戦争で孤独になってしまった結果、寂しさを紛らわそうとしてそんな力を身につけたようです。

 彼はその能力を活かして世界中忙しく飛び回っては情報を得てくるという役回りなのですが、その素性についてあまり多くは語られません。物語中盤で非業の死を遂げる際に自分が木であることを告白しそのまま消えてしまいます。彼の本体の木がある村にゲーム中で訪ねることも出来ますが、これと行って特別なイベントもなく。

 またゲーム終盤、夢の世界に閉じ込められたシエルたちを助けに死んだはずの彼が再び現れ、別れ際にこんなセリフを残していきます。

「僕もう行かなきゃ。まだ子どもだから心は飛ばせないけど、夢の中なら会えるから」

 つまり、生まれ変わっている?
 でも残念ながら彼の出番はこれで最後。彼の生まれ変わりに会えるようなイベントもないようです。

 身も蓋も無く言ってしまえば物語の都合のいい様に主人公たちを助け最後にはプレイヤーを悲しませるために殺されたようなものでちょっともったいないなと思ってしまいますが、細かい描写がないゆえに想像力を刺激されるキャラといえるかもしれません。願わくば、成長した彼がシエルたちと再会できることを。



 他にも魅力的な登場人物はたくさんいますが、ちょっと残念なのは名前のあるキャラにまで汎用グラフィックの使い回しが多いこと。
 せめて早いうちから物語にそれなりに絡んでくるメルウとレナに関しては、専用グラフィックを用意して欲しかったなぁ。特にレナなんて物語最序盤から登場する主人公の弟の彼女であり、最終的には一国の王女にまで上り詰める非常に印象深いキャラです。なぜ専用グラがないのか。やっぱり容量不足?






●ゲームシステム

 このゲームはシステム面では作りがやや荒く、好きな私でも途中で投げ出したくなるような塩梅です。

 最大の問題点はやはり鬼のようなエンカウント率でしょう。3歩で戦闘ということが珍しくありません。幸い難易度はそれほど高くないのでほぼオート戦闘で済ませられますが、そのオートバトルも決して素早いとは言えないのがつらい。倍くらいの速度で良かったと思うのですが。
 また敵の出現を抑える魔法も存在しますしそれほど希少価値が高いわけでもありませんが、なにぶん持続時間が短すぎます。頻繁にかける羽目になり煩わしいことこの上ないです。


 戦闘バランスもちょっと納得行かない。
 本作では最大6人で戦闘パーティを組むことができ、余ったメンバーは控えとして連れ歩きいつでも交代することが出来ます。ただし人間キャラは強制参加のため、多い時では主人公を含め最大3人、出撃メンバーを固定されてしまうんです。

 さらに獲得経験値は戦闘参加メンバーが多ければ多いほど減ってしまうため、意識的なレベリングをせずゲームを進めようと思ったら大体3・4人に抑える必要が。これではせっかく集めた仲魔を活用しにくい。しかも中盤から人間キャラは火力が足りなくなっていき、力に極振りした人間より武器を装備できる仲魔の攻撃力の方が1,5倍くらい高い有り様。役に立つ魔法もあまり覚えませんので腹立たしいほどお荷物です。
 特にラストバトルも含め強制参加の多い主人公の弟ルディは、物理面では攻撃防御共に貧相で、全体回復魔法は覚えず、攻撃魔法の威力は中途半端(しかも複数回唱えないと発動しない)と、眼を見張るほどの足かせっぷり。勘弁して……。

 魅力的なキャラがたくさんいるんですから、せめて最終決戦だけでも自由に編成できるようにして欲しかったなぁ。






●グラフィック

 何かと不満があるにも関わらず最後まで進めてしまう本作の魅力を作り上げているのが、なんといっても緻密に書き込まれたドットグラフィックとそれらにピッタリ合ったBGMです。
 数あるSFCゲームの中で本作の温かみ溢れるドットがトップクラスで好きですね、私は。

 お気に入りは、オープニングの渡り鳥達がラガの村へ帰ってくるシーン。山々の合間から斜面に築かれたラガの村が顔を覗かせます。

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 さらにそのOPから続いてゲームスタート地点として最初に歩きまわることになるラガの村は大変魅力的に描かれており、すぐに魅せられました。ほんと、こんな村に住みたいわ~。

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 優しいグラフィックだけでなく、ゲーム中盤で訪れるソドムの街も見事に閉塞感を描き出しており、ただ眺めてるだけでわびしさが胸に染みこんできます。夕焼けと長く伸びた影がたまらん。

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 エンディングの地球を眺める方舟のコクピットも、これから宇宙という名の大海原へと飛び立っていく子供たちの可能性を感じて、ゲームはおしまいだというのに「これから始まるんだ」という期待を胸いっぱいに抱いてしまいます。
 ただ、地球を飛び立ったばかりなのになんで正面に見えてるんだろう(笑)。

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●音楽

 RPGの花型曲といえば大体バトル曲かイベント曲だと思うのですが、私が本作で一番好きなのは一部の村で流れる『Village』という曲です。

 私の耳ではきちんと聞き取れてる自信はないのですが、恐らくアコースティックギターと笛の2種類しか音色がないにも関わらず非常に豊かな響きをもっており、これがまたグラフィックにピッタリ合った優しさで大変心地よくいつまでも聴いていたくなります。

 他にはハリーのテーマ曲『Harry』は彼が慌ただしく飛び回る様子が脳裏に浮かぶ賑やかで楽しい良曲ですし、モチョワのテーマ曲『Mochowa』はどこまでも一途にシエルを思うモチョワのちょっぴり大人びた雰囲気にぴったり。ラストバトルのBGM『Final Battle』は地味ながらしっかりとした盛り上がりを備えていてこれが最後の決戦だと思わず画面の前で居住まいを正してしまいます。
 ゲーム後半ではエンカウントバトルのBGMが変更されるのですが、これが『2』のエンカウントバトル曲のアレンジなんですよね。まさに「ファンならニヤリとしてしまう要素」ってやつです。ただ、2と物語的に直結しているわけではないようなのでなんで採用されたのかはよく分からんのですが……。


 そしてなんといっても嬉しいのがですね。
 当時マイナーなゲームだったためか発売されることのなかったサウンドトラックCDが、今になって発売されたのですよ! もうホントびっくり!

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 と言っても、出たのはかれこれ2年前ですけどね。当時狂喜して椅子から転げ落ちたのもいい思い出。
 私は一時期CDを収集していたものの、管理の面倒くささとハードディスクの大容量化に伴い今ではすっかり音楽をデータで管理するようになり、かつてのコレクションは全て売り払って今では30枚程度を本棚の片隅に固めているだけですが、墓まで持っていきますよこの1枚は。

 興味がある方はこちらでご視聴くださいな(アップロード者は管理人ではありません)。



33分20秒~Harry
56分20秒~Mochowa
65分9秒~Village
93分36秒~Final battle






●まとめ

 そんなわけで。
 万人にはおすすめしづらい難点もある本作ですが、それでも多くの人にプレイしてほしいと思える隠れた名作です。
 レトロゲームに抵抗がない方はぜひ。







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[ 2013/10/10 20:00 ] 感想文(ゲーム) | TB(0) | CM(0)
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